法人破産をお考えの経営者様へ
これまで100社以上の会社倒産・再生の相談や事件処理を担当して参りました。多数の相談から思いますのは多くの経営者が一人で悩みを抱え込み、その結果決断する機会を逸してしまっているということです。
経営者とはある意味孤独であり、会社をたたむかどうかという一大事については幹部に対してでさえ相談はしにくいという心情は大変よく理解できます。
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しかし、注意が必要なのは社長が一人で抱え込んでいる間にも経営状況は刻々と変化するということです。
すなわち、社長悩んでいる間にも会社運営は日々進行し、販売管理費、買掛金が日々発生していることを忘れてはいけません。これらが発生する以上社員を含めて迷惑をかける関係者が日々増え続けるということです。
また、重大なのは会社が破産する(倒産する)にも費用が必要であるということです。弁護士に依頼する費用や裁判所への予納金等は無論のこと、忘れがちなのが賃貸物件の明け渡し費用など処分費です。業種によっては賃借倉庫や賃借工場に多数の在庫や資材がありこれらを処分して賃貸人に賃貸物件を明け渡すのに数百万円掛かる場合がございます。
今まで、相談にこられたときには既に会社に見るべき資産が無く、破産手続きする費用すら捻出できずに、やむを得ず夜逃げせざるを得ない事例もございました。このような事例に遭遇する度に、社長一人で抱え込まずにもっと早く相談してもらえればいくらでも方法はあったのにと忸怩たる思いをしたことは何度もあります。
会社が倒産したらそこで人生が終わってしまうわけではありません。倒産してもそれまで以上に発展される社長もおられます。
誰もが失敗します。失敗しても人生は続きます。とすると失敗は終点ではなく通過点に過ぎません。このように考えていただけるだけでその後の人生の過ごし方が変わります。一度リセットして再度歩み出せばよいのです。歩は休み休みでもかまいません一日半歩でもかまいませんとにかく前を向いて進むという姿勢を忘れないで下さい。前を向いている限り、毎日少しでも努力する限り、次の発展への原因を作り出していることになります。そしていずれは再起する結果へとつながるはずなのです。
当事務所では会社の倒産を社長の人生のリセットであり、後ろ向きでなく前向きに生きていくための過程と考えできる限りの支援をしております。決して一人で悩まずに一度ご相談下さい。そして再起するための一歩を踏み出して下さい。
所長弁護士 黒田 充宏