解決事例
NO.5 破産申立 ⇒社長の親族(父親)が連帯保証人となっていた会社(板金業)の事例
<事案>
E社は、自動車関連の板金業を営んでいました。E社は高い技術力が見込まれ、大手自動車会社のディーラーを取引先としていました。ところが、大手企業にはありがちなことですが、その自動車会社ディーラーのE社担当者が変更になってしまいました。その担当者変更に伴い、E社はその大手自動車会社ディーラーから取引を打ち切られることになってしまいました。
E社にとって、その自動車会社ディーラーは経営の基盤をなす取引先であったため、急激に経営は悪化。E社社長は破産もやむなしとして当事務所に相談に来られました。
<解決に至るまで>
E社が破産するにあたり、問題が2点ありました。
まず①大きな機械があって、その撤去が通常だと困難なため、工場の明け渡しに多大な費用を要する可能性があること、次に②E社社長の父親がE社債務の連帯保証人となっていること、です。
①に関しては、社長が重機・クレーンを扱うことが出来たため、社長自らに頑張って撤去作業をしていただき、ほとんど費用をかけずに工場を明け渡すことができました。
②については、連帯保証人となった父親が80歳という高齢であり、年金生活者であるという要因がありました。しかしここで社長が父親と同居し、社長が再起を果たして収入を得ることで、今後の生活費については心配がないということになりました。そこで父親も一緒に破産するのではなく、任意整理(*裁判所を通さず、債務者と金融機関が直接支払に関して話し合いをすること)を選択することとしました。この方策について、父親がご高齢ということもあり、父親がお亡くなりになられた後に、残された負債を社長達が相続するということを心配されました。その際には、相続放棄をするようにアドヴァイスしました。
その後、E社と社長は破産(免責)を得ることができました。また、父親に関しても、金融機関と交渉を重ねた結果、月1万円ほどの低額の分割払いで任意整理することができました。
社長は、現在、その高い技術力とクレーン技術を生かして、再就職することができ、無事再生を果たすことができています。
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